布絵本と布おもちゃの部屋
ちょっと意味不明なタイトルですが、新幹線に乗るまでにでえらい目にあった、というお話です。
新幹線の時間に合わせて、余裕を持って母の部屋を出ました。
バスにしようか電車にしようか迷いながら、結局近い方のバスに。
けれど、地方のバスは分かりづらい。新山口駅行きといっても、途中大回りするものもあるし。
あらかじめ調べておいたんですけど、その時刻より2分前に謎の新山口が来た!
バス会社の名前が違うなあ、予定してたのじゃないなあ、⚪︎⚪︎経由って書いてあるなあ、遠回りしそうだなあ、でもめっちゃ時間に余裕あるから多分間に合うなあ、
だったら景色を楽しんでもいいかも、とそのバスに乗りました。
途中まで山の中走ったりで旅行気分で楽しかったです。
暗雲が漂い始めたのは半ば過ぎ。
対向の車が窓を開けてバスの運転手さんに何か話しかけてるんです。
何か起こってる?
でも「あ、そうですか」という運転手さんの声しか聞こえない。
そして再び対向の車が話しかける。
確実に何か起こってるな、と前方を見ると踏切がカンカン鳴って、降りてる状態がずっと続いてることに気がつきました。
すると運転手さんが
「どうも踏切が鳴りっぱなしで降りたままみたいですわ。JRの職員に誰か連絡したみたいですけど、まだ来てないし、いつ踏切が上がるかわからないです」
単線山口線、1時間に一本程度の電車が走る路線はのんびりだわー!!!
焦った私。
「新幹線に乗る予定なんですけど、いつ動きます?」
「あーーー、わかんないですねえ。降りられます?
あそこにバス停があるけど、そこのバスに乗った方が早いかもですねえ。
あー、でも線路越えないといけないか。どこから越えられるかなあ。」
線路ってことは、駅が近かったら電車っていうてもある。電車の時間は把握済みだし。
「駅、近くにあります?」と聞くと、
「ああ、あの先が駅です」と教えてくれた場所が結構近かった。
「じゃ、駅に行きます!降ります!」と即決。
でも土地勘のない場所で、ギリギリの時間でその駅に辿り着けるのか。柵とかあったらアウト。
という中、ひたすら駅っぽいところを目指して大荷物を抱え、走る走る、炎天下。
なんとか無事に駅に到着しました。
しかし田舎の無人駅、最近使えるようになったICOCAの使い方がわからない!
機械にICOCAが挟まる!取れない!焦る私の後ろに藤井聡太似のマスクの若者が
「あ、この駅、ICOCAここ使えないみたいですよ・
さっきバスを降りられた方ですよね?」と話かけてきてくれました。
「もしかしたらバスの方が早いかもしれません」と目の前にあるバス停を指し、「ちょっと見てきます」と若者が走り出しました。
そしてわざわざ戻って来てくれて、「あっちの方が早いです。もうすぐきます」と教えてくれたので、一緒にバス停まで走りました。
けれど、そのバスも遅れてるようで、電車のほうが確実なので、若者にお礼を言って「私はやっぱり電車にします、ありがとう」と手を振って別れました。
電車は新幹線発車の12分前につき、無事予定の新幹線に乗れました。
バスに乗ったあの若者は間に合ったかなあ、就活のための新幹線って言ってたけど。
新幹線を待つホームにはいなかったので、ダメだったのかなあと思っていたら、新幹線で座席に座って一息ついてる時、向かいから藤井聡太似のマスクの青年が通路を歩いているではないですか!
あー、バス組も間に合ったんだなあ、と嬉しくなって手を振ると、彼も気がついて軽く会釈をして自由席の方へ消えていきました。
一期一会。
ラスト汗だくだく書いたけど、心は涼しい山口帰省旅の終わり。
単線の山口仁津の駅。
母が双子のために折ったお魚