布絵本と布おもちゃの部屋
土曜日の母子生活支援施設での講習の担当の方は、毎回講習で作ったものを作られます。
お子さんが小学2年生で、作るたびとても喜んでくれるというお話をお聞きしてます。
特にサコッシュ。これは一緒に生地を見て買って、途中お子さんができるところは手伝ってもらって完成させたんです、と言ってお子さんが肩にサコッシュをかけた写真を見せてくださいました。
「お友達の家に行くときは、必ずこのサコッシュを持っていくんですよ。中に前ここで作ったぬいぐるみを入れてね。
で嬉しそうに、『ママが作った』って言うらしいです」
もしかしたら、大人が思う以上にお子さんにとってママ(ママに限らず)が作ったと言うことの意味が大きいかもしれないなあと思いました。
「作品ができるたびに『ママ、すごい!」って尊敬されるんですよ」
それを友達に見せる、そして友達も驚く。それを作り手の大人が聞く。
この循環。
それを実感してこそ、母子生活支援施設での意味もまた違った観点から取り組めるのではないか、と思ったのです。
昨日は、母子生活支援施設での講習。
今までにない難易度。なんといってもファスナーをつけるので。
職員の方に手伝ってもらうにしても、大変だろうなあと思っていたんですけど、やはり大変だった。
1時間オーバー。途中かなり手伝いました。
とにかく時間内に全員の方に完成した作品を持って帰って欲しかったんです。
だからかなり縫ってあげちゃった。でもいいと思う。途中どこか作ってて、とにかく完成させるのが大事。
いつも参加してくれるママで(20代半ば?)いつも自分なりの工夫でサクサク完成させる方がいらっしゃるんです。
で、作品もかなり個性的。
今回もどうやったらこの発想が生まれる?っていう作品が出来上がりました。
この太陽が赤いメガネをかけてるマカロンケース。
すごく面白い感性だと思うんです。ポップで、現代アートに近い?
で、私「〇〇さんって天才!」って言うと他の方が「せんせー、頑張って褒めてはるわ」みたいな感じでちょっと他の方がからかってたから
「いや、私は嘘は言わないで。ほんまにすごいなって思ってるんやで」って言うと、そのママが
「せんせーが私の作品好きなの知ってるー」って笑顔で言ってくれました。
あ、ちゃんとわかってくれてるんだって、嬉しかったんです。
このママ、ちょっと天邪鬼的なところがあって素直じゃなかったりするけど、可愛いママなんです。
昔の生徒さんと10年ぶりに出会って、その方が今でも教室で作ったお雛様を飾ってますっておっしゃってお写真をいただいて、嬉しくてその旨をインスタで紹介したら「私もですよ!」ってメッセージが届きました。
年賀状はやり取りしていた生徒さんだけど、インスタを見てくれてたなんてちょっとびっくりしました。
非アカウントの方だったので気が付かなかったけど、あー、この方はあの子かあ。
ほんとに初期の生徒さん。あの時幼稚園前だったお子さんも高校生。
その時感じることができなかった、年月を経て今そのおもちゃがどうなってるか、それを作った方やそれで遊んだお子さんたちはどうなってるか、それをタイムマシーンのようにあの時の自分と一緒に確かめている感覚。
改めて幸せな仕事だなあと思ったのでした。